鶏ふん堆肥のこれから その2
さて前回は、養鶏農場の大小二極化によって、局地的に堆肥が供給過多になる傾向があるとお伝えしました。
堆肥の生産量が過多になった地域では堆肥の販売価格競争が激化したり、また無償で使ってもらうなどと言う事態も発生しているようです。
それでも、消費しきれない場合は海外に輸出するなどの事例もみられます。
私どもは耕種農家さんたちのニーズにあった堆肥を作りましょう!と訴えてきておりますが、そのニーズの根本は「散布のしやすさ」と「安さ」であります。
「安い」という点では、無償提供や運搬費のみで提供する養鶏業者が増えてくると、当然、水が上から下に流れるように、価格も下がる一方でしょう。
ただし、安ければ良いというだけではありません。
あくまでも良いものをより安くです。
きちんと腐熟して、ふん特有の臭いも消えていることは当たり前です。
私どものもとに来るお問い合わせも、「タダで良いから引き取ってくれないか?」と言うお話が度々ありますが、その鶏ふん堆肥の状態を拝見させていただくと、とても耕種農家の方が使いたくなるような代物で無いことがほとんどです。
また「散布のしやすさ」という点では、私どもが推奨する粒状と、ペレット形状、どちらかの選択になっているようです。
ただし、散布を請け負う(農地に散布まで養鶏業者が行う)場合はこの限りではないようです。
上記のように仮にニーズにあっても、堆肥を運べる距離(概ね半径50km圏内)で消費しきれない状況が増えつつあり、他の方法を模索しなければならないエリアが増えております。
次回は耕種農家の今後も含めてお話したいとおもいます。
環境設備課 目黒