ふん尿処理ではなく、堆肥生産とは? その2
『ふん尿処理ではなく、堆肥生産とは?その1』の続編です!
弊社の発酵レーンが、なぜ「短い」のか、お話したいと思います。
(2013年9月撮影)
東邦式畜ふん発酵造粒装置 S245型(最大堆積高70cm)
発酵レーンの長さ 22m
その根本として、発酵レーンは「堆肥置き場」ではなく、「製品製造ライン」と考えているからです。
では、何を製造しているか・・・
それは、粒状堆肥です。
粒状堆肥を生産するうえで、適切な発酵温度、発酵期間を得ることは当然です。
それは当然満たしたうえで、「粒状」にすることなのです。
「粒状」にすることに拘ったロータリーの開発更新を続ける上で、たどり着いたのが
「短い」こと、いな「短くて十分」、さらには「短い方が良い」となりました。
(2015年7月撮影 原料ふん投入側より)
(2015年7月撮影 発酵造粒後、搬出側より)
僅か22mの発酵レーンでも、発酵造粒が完了しております。
なぜ、このような短いレーンが可能となったのか、それはずばり「粒状」だからなのです。
原料ふんを、弊社の特徴的なロータリーで撹拌することで、粘土状のふんが粒状に変化していきます。
粒状になることで、堆積状態の空隙率が高くなります。
結果的に好気性の発酵が促進、発酵温度も上昇、それによって蒸散しようとする水分も、粒の隙間から抜けていく。
発酵も乾燥も、一般的な発酵装置より、効率が良いから、「短い」レーンとなっております。
(2022年7月撮影 原料ふん投入側より)
東邦式畜ふん発酵造粒装置 GTR6000型(最大堆積高140cm)
発酵レーンの長さ 45m
(2022年7月撮影 製品搬出側より)
このように原料ふんを高く積み上げた機種ても、粒状化の効果により、早く発酵乾燥が進みます。
45mのレーンでは短いのでは?
と思われるかもしれませんが、十分なのです。
このように、弊社では、発酵レーンは「堆肥置き場」ではなく、「製品製造ライン」と考えています。
それゆえ、80mや100mと言う、長いレーンのご提案はしておりません。
※ユーザーさんがご希望であれば、長くする場合はございます。
鶏ふん、とんぷんが、しっかりと発酵乾燥して、粒状になれば、機械の役目は終わりです。
次の工程である、仕上げ乾燥やサイズ選別、袋詰めへ移行します。
出来上がったものを、わざわざ、機械でかき回しては、粒になったものが崩れて粉塵が出る可能性もあります。
そんな理由もあり、弊社の発酵レーンは「短い」のです。
次回、「ふん尿処理ではなく、堆肥生産とは? その3」で、このシリーズは最後の予定です。
鶏ふん、とんぷんの粒状化、そして堆肥生産をお考えの方は、是非、弊社へお問い合わせください。
環境設備課 目黒