牛舎の敷料づくり
先日、肥育牛農家さんから、ふん尿処理についてお問い合わせを頂戴しました。色々とお話を聞かせていただく中で、堆肥化の為のシャベルローダーでの切替しの手間が大変であること、そして敷料となるおが粉の確保が困難になりつつあることが問題であると知りました。
まさにそのような問題を解決した事例がありましたので、実際に農場を見学していだたけることになり、静岡県の大澤牧場様へご案内させていただきました。
こちらの牧場では乳牛を100頭ほど飼育されており、弊社の発酵装置を利用してふん尿を堆肥化。それを堆肥を牛舎の敷料として利用されおります。
牛舎から搬出されたふん尿が混ざった堆肥は水分が非常に高いので、ピットで水分調整後に発酵装置に投入。約40日後に発酵乾燥した敷料が出来上がります。
※肥育牛の場合は比較的乾いた状態ですので、水分調整行程は省けるかと思います。
出来上がった堆肥の水分率は10%~30%程度と季節により変動はあるものの、きちんと発酵処理している為か、おが粉などより大腸菌の量が10分の1程度になるとのこと。これを敷料とすることで、乳房炎や風邪の発生が少なくなったそうです。
また何より、おが粉よりも水分の吸着性が高いので、ふん尿でベタベタした状態になるまでの期間が長く、牛舎内の清潔感が保たれるようでした。
今後、おが粉の確保が容易になる可能性は少ないと思われます。コスト削減、牛の体調管理など、自家製の敷料(堆肥ベース)を使うメリットは大きいと思います。ふん尿処理を行うだけでなく、それを自家利用できることは、肥育牛、乳牛を飼育されている農家さんには共通したメリットであると思っております。
敷料を利用した飼育方法の方は、是非、弊社までご相談ください。
環境設備課 目黒
協力:大澤牧場様(※掲載画像は見学当日のものではございません。)